11巻4号

2012年4月25日発行

オンラインISSN 1347-4448,印刷版ISSN 1348-5504
発行 特定非営利活動法人グローバルビジネスリサーチセンター(GBRC)

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< 査読つき研究論文 >(オープンアクセス)

オーバーラップ型製品開発におけるフロントローディングの効果

糸久正人

pp. 237-254

本稿の目的は、オーバーラップ型製品開発プロセスにおけるフロントローディングの効果を分析することである。具体的には、相互依存関係にある製品設計(上流)と量産準備(下流)のプロセスにおいて、上流でロバストネスを確保するタグチメソッドを導入した場合、どのようなメカニズムでリードタイムが短縮するのか、ということを検証した。A社における事例分析および29の製品開発プロジェクトに対するアンケート調査の結果から、上流に多くの工数配分を行うフロントローディングを実施することで、上流と下流の間でとりあえずの情報のやり取りを介したオーバーラップが促進し、製品開発リードタイムが短縮する、という知見を得た。
キーワード:オーバーラップ、フロントローディング、製品開発マネジメント

糸久正人 (2012)「オーバーラップ型製品開発におけるフロントローディングの効果」『赤門マネジメント・レビュー』 11(4), 237-254. http://www.gbrc.jp/journal/amr/AMR11-4.html

PDFファイル AMR11-4-1.pdf (384KB)
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< 査読つき研究ノート >(オープンアクセス)

中国自動車市場の変化と日欧米韓中企業の戦略に関する比較分析―セダン販売上位グループメーカーを中心に

陳晋

pp. 255-276

本稿は近年の中国自動車市場の変化と上位日欧米韓中各社の競争戦略、特に急成長を見せた欧米韓中系メーカーの成長要因と日系メーカーの成長が遅れている原因を分析するものである。
リーマンショック以降、中国の内陸部や農村部の自動車市場は沿海部より速いスピードで成長し、富裕層と共に中間消費層(ボリュームゾーン)の購買も急速に拡大している。それに加え、中国政府の小型車購入奨励、農村部販売奨励などの政策も追風になり、小型車を中心とした車の販売が急拡大している。このような中国自動車市場の環境変化に適応して、欧米系企業は長年生産してきた旧モデルと部品現地調達の優位性を活用しながら、小型車中心のフルモデル戦略を展開した。また、中国系企業は外資系モデルを模倣した低価格車の大量生産で成長している。韓国系の現代と日系の日産では、中型車中心から小型車中心の車種戦略への速やかな転換が行われ、現地ニーズに合わせた製品を開発した結果、ブランドを着実に浸透させている。それに対して、日系のホンダとトヨタは中型車から小型車への転換が遅く、また部品の現地調達の展開も遅れていたためコストダウンができず、中国市場での成長に大きな遅れが見られる。
これらの現状から、新興国市場の台頭と経営環境の変動に対して、日本企業は日本や先進国を基軸としたマネジメントから、新興国市場のニーズに応えるために現地製品のR&Dや部品の現地調達を含んだ新しいグローバルなマネジメントが求められているといえる。
キーワード:中国自動車市場、ボリュームゾーン、小型車、部品の現地調達、現地製品のR&D

陳晋 (2012)「中国自動車市場の変化と日欧米韓中企業の戦略に関する比較分析―セダン販売上位グループメーカーを中心に」『赤門マネジメント・レビュー』 11(4), 255-276. http://www.gbrc.jp/journal/amr/AMR11-4.html

PDFファイル AMR11-4-2.pdf (573KB)
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< 研究ノート >(オープンアクセス)

1980–2000年代における静岡県中遠・西遠地域製造業の変容実態(1)―中遠・西遠地域データ分析シリーズ 規模・存続編

浜松翔平, 岸本太一, 岸保行

pp. 277-294

本論は、静岡県中遠・西遠地域データ分析シリーズの第1弾である。全4シリーズで構成され、それぞれ別の面にフォーカスを当て、同地域製造業の1980年代から2000年代における変容の実態把握を試みている。本論の焦点は、規模と存続である。
1990年以降も、同地域製造業の経済活動規模は、維持に留まらず、拡大さえしている。その拡大の主役の一端は、長期存続する中企業層が担っている。この2点が最も強調したい事実である。
キーワード:静岡県中遠・西遠地域、マクロデータ分析、規模・存続

浜松翔平, 岸本太一, 岸保行 (2012)「1980–2000年代における静岡県中遠・西遠地域製造業の変容実態(1)―中遠・西遠地域データ分析シリーズ 規模・存続編」『赤門マネジメント・レビュー』 11(4), 277-294. http://www.gbrc.jp/journal/amr/AMR11-4.html

PDFファイル AMR11-4-3.pdf (418KB)
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< コンピュータ産業研究会 >

Yahoo! JAPANとコンシューマネットビジネスの動向

八代峰樹

pp. 295-304

日本のインターネットの利用者は現在9,000万人を超えた。日本のポータルサイトの中で、Yahoo! JAPANはシェアが1番で幅広い層に受け入れられている。ポータルサイトの本質とは、「情報を流通させるためのコミュニティ」である。そのためには、ユーザーが使っていて心地よいサイトを作る必要がある。コンシューマビジネスの中で、ECサービスについては現在市場規模が拡大しており今後も無視できない。Yahoo! JAPANはECサービスの他にもソーシャルゲームや電子書籍を今後重視していき、インターネットを通じて人々の生活をよりよいものにするよう努力していく。
キーワード:インターネット、ポータルサイト、コンシューマビジネス

八代峰樹 (2012)「Yahoo! JAPANとコンシューマネットビジネスの動向」『赤門マネジメント・レビュー』 11(4), 295-304. http://www.gbrc.jp/journal/amr/AMR11-4.html

PDFファイル AMR11-4-4.pdf (289KB)
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