15巻11号

2016年11月25日発行

オンラインISSN 1347-4448,印刷版ISSN 1348-5504
発行 特定非営利活動法人グローバルビジネスリサーチセンター(GBRC)

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< 連載:日本企業の海外ものづくり(2) >

日本企業の海外生産における深層の現地化

新宅純二郎

pp. 523-538

日本企業の海外生産が拡大するとともに、部材の現地調達が進展してきた。通常、現地調達率は直接的な購買相手、すなわち完成品メーカーにとってはティア1のサプライヤーからの調達で計算される。そういった見かけの現地調達率は、日本企業のアジア拠点でも高まってきた。しかし、ティア3やティア4といったサプライチェーンの深層部では、現地化が進んでいなかったのが2000年代の現状である。見かけの現地調達率と実際の現地調達率の間には大きな隔たりがある。日本企業のアジア拠点では、深層の現地化活動が進み、徐々に実際の現地調達率も高まりつつある。しかし、海外の生産活動に占める日本の付加価値は、2–3割は残ると思われ、日本に残る事業と海外に移転する事業との二極分化が進むだろう。
キーワード:現地調達率、深層の現地化、サプライチェーン

新宅純二郎 (2016)「日本企業の海外生産における深層の現地化」『赤門マネジメント・レビュー』 15(11), 523-538. http://www.gbrc.jp/journal/amr/AMR15-11.html

PDFファイル AMR15-11-1.pdf (513KB)
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< 大学院生のための研究入門(3) >

統計的に有意って何?

高橋伸夫

pp. 539-546

経営学の論文では「統計的に有意」によく出くわす。標本調査は全数調査と比べて安く実施できるが、どうしても標本抽出に伴う標本誤差が生じてしまう。しかし標本抽出を「くじ引き」にすれば、その標本誤差も確率を使って評価できる。それが有意確率で、実は仮説からの乖離が標本誤差の範囲を超えていますよ (=標本誤差では片づけられないですよ) という意味で「統計的に有意」だったのである。
キーワード:標本調査、ランダム・サンプリング、標本誤差、標本サイズ、統計的に有意

高橋伸夫 (2016)「統計的に有意って何?」『赤門マネジメント・レビュー』 15(11), 539-546. http://www.gbrc.jp/journal/amr/AMR15-11.html

PDFファイル AMR15-11-2.pdf (365KB)
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< 経営学輪講 >

技術の社会的構成は過渡期的アプローチか?―経営学輪講 Bijker (1995a)

菊地宏樹, 湯哲海

pp. 547-564

Bijker (1995a) では、まずオランダの洪水や堤防を巡る問題を唯物論的モデル・認知論的モデル・社会的形成モデルから説明している。そのうえで、社会的形成モデルの不十分な点を指摘し、より精緻なアプローチとして三つのフレームワーク (システムズアプローチ・アクターネットワーク理論・技術の社会的構成) を提示している。これらを用いて、オランダのデルタプランという大規模な堤防工事の事例分析を行った、というのがこの論文の大まかな内容である。この論文中で技術の社会的構成アプローチ (SCOT) はシステムズアプローチ、アクターネットワーク理論とともに、社会技術アンサンブルという、技術・社会などの異質な要素が密接に結びついたものを分析対象とするアプローチとされている。提唱された当初のSCOTは、社会技術アンサンブル的なものを分析対象としていたわけではなく、様々な批判を受けて、フレームワークをアップデートし、およそ10年の歳月をかけてこのパースペクティブに至った。近年、経営学ではSCOTのアプローチが新しい分析ツールとして紹介されるが、これまでの経営学の研究を見ると社会技術アンサンブル的な観点はむしろ普通に利用されており、SCOTというアプローチは社会技術アンサンブルに至る過渡期的なものであったのではないかと考えられる。それゆえ、まだ理論発展の余地はあり、Bijkerによるフレームワークのアップデートの結果として出てきた技術フレームに列挙されている要素の強弱や関係などを解き明かすといった方向性が考えられる。
キーワード:技術の社会的構成、技術の社会学、社会技術アンサンブル、技術フレーム、関与度

菊地宏樹, 湯哲海 (2016)「技術の社会的構成は過渡期的アプローチか?―経営学輪講 Bijker (1995a)」『赤門マネジメント・レビュー』 15(11), 547-564. http://www.gbrc.jp/journal/amr/AMR15-11.html

PDFファイル AMR15-11-3.pdf (674KB)
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< 研究会報告 >

携帯通信サービスとMVNO

堂前清隆

pp. 565-568

MVNOは政治および行政側の強い意志で事業者が増えてきた。また、近年ではそのビジネスモデルも広がりを見せている。ただし、水平分業モデルを用いるMVNOは技術的課題も抱えている。本稿では、政治・行政、ビジネス、技術の三つの視点からMVNOを紹介する。
キーワード:MVNO、携帯電話、水平分業

堂前清隆 (2016)「携帯通信サービスとMVNO」『赤門マネジメント・レビュー』 15(11), 565-568. http://www.gbrc.jp/journal/amr/AMR15-11.html

PDFファイル AMR15-11-4.pdf (323KB)
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