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ABAS is also included in EBSCO host, ProQuest, CrossRef, and J-STAGE.
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ABASの日本語サイト

 ABASは日本学術振興会科学研究費補助金(国際情報発信強化)の補助を受けています

ABAS: Annals of Business Administrative Science について

ABAS (「アバス」と呼んでいます)は、日本国内の経営研究の成果を海外の研究者向けに発信する無料(open-access)の英文オンライン・ジャーナルです。もちろんレフェリー誌です。 世界的な学術誌データベースであるEBSCO hostとProQuestにも収録され、全文ダウンロード可能になっていますが、これは日本の経営学系のジャーナルとしては初めてのことです。 創刊は2002年で、東京大学大学院経済学研究科経営専攻の教員有志が中心となって設立した NPO法人グローバルビジネスリサーチセンター (Global Business Research Center: GBRC) が発行しています。

ABASは創刊10周年を一区切りとし、Volume 11からは新生ABASとして再スタートしました。社会科学系の従来の海外・国内ジャーナルとは一線を画し、まったく異なる新しい「ABASスタイル」の個性的でスタイリッシュな論文を掲載し、「引用されるジャーナル」を目指す。これがABASの編集方針です。

ABASスタイルとは

  1. 1論文は、一つの学説、一つのデータセット、一つのコンセプトに焦点を当て、論旨がシンプルかつ明快です。
  2. 論文タイトルと要約は、それを読むだけで、論文の論旨、主張を理解できるように解説的です。
  3. 1論文は、一気に読み切れる長さ10〜15ページ程度を目安にしてコンパクトにまとめられています。
  4. 世界共通語として英語を使う以上、nonnative “reader” of English を想定した平易な英文です。
  5. 高度な数学・統計手法は使いません。
ABASが特に重視しているのは、従来のジャーナルが軽視してきた、しかし読者は読みたいと思っている次の三つのジャンルです。
《テクニカル・ノート》 既存研究の間違いや問題点を明らかにしたもの
《事実発見型調査報告》 調査データから得られた面白い事実発見を明記したもの
《コンセプチュアル・ペーパー》 自他問わず面白い概念モデルを紹介・解説したもの

ABASは、独立行政法人科学技術振興機構(JST)の電子ジャーナル・サイトJ-STAGEの早期公開機能を導入しています。J-STAGEの「早期公開」(Advance Publication)は、巻・号・ページ等の書誌情報が未確定の論文を公開できる機能です。早期公開版も本公開版も同じDOIが付与され、同一の論文として扱われ、Google Scholarにもデータが提供されます。早期公開は論文採択後できるだけ速やかに行われますので、早期公開版の公開は不定期になります。早期公開された論文は2ヶ月に1号のペースでまとめて、巻・号・ページ等を確定してからJ-STAGEで本公開するとともに、学術論文を中心とした学術情報を検索して利用できる世界的なオンライン・データベースEBSCO host (有料)、ProQuest (有料)にも逐次収録されて、全文ダウンロードが可能となります。論文が早期公開されると、『GBRCニューズレター』(ほぼ週刊)で告知されますので、最新刊の案内が欲しい方には配信登録されることをお勧めします。このサイトでは、とりあえず論文の内容を日本語で紹介していきますが、著者本人による公式の要約ではないので、ご注意ください。正確に内容をお知りになりたい方は、ぜひ英語の論文をダウンロードして、読まれることをお勧めします。

ABASのダウンロード J-STAGE


早期公開 Advance Publications


Akiike, A. & Katsumata, S. (2018). What was the Galapagos ke-tai?: The case of Japanese mobile phones.
Annals of Business Administrative Science.
doi: 10.7880/abas.0180912a Download (Available online October 13, 2018)

国内で競争力を有するものの、グローバルでの競争力を喪失する日本経済・企業の原因としてガラパゴスという言葉が注目を集めるようになった。特に、日本の携帯電話はその代表としてガラパゴス携帯と呼ばれた。新聞記事を分析すると、携帯電話のガラパゴス化の議論は、テクノロジーや技術スタンダード、機能に関するものが主であった。しかしながら、その後ガラパゴス携帯の外見を有するスマートフォンを “ガラホ” と呼ぶようになり、ガラパゴスとは外見を意味するようになっていった。

Huang, W. (2018). Management of flexibility in continuous product development: The case of the online game industry.
Annals of Business Administrative Science.
doi: 10.7880/abas.0180921a Download (Available online October 11, 2018)

新製品開発に関する既存研究では、企業は顧客ニーズの変化を製品開発に反映させる必要があるとされてきた。特に継続的な開発活動が特徴の製品の場合、多時点で顧客ニーズに柔軟に適応させる必要がある。しかし、オンラインゲーム産業の2社の事例を比較すると、顧客ニーズに、より柔軟に適応した会社の方が新規ユーザーの割合が減りユーザーの離脱率が高まるなど長期的なパフォーマンスが低下していた。リードユーザーの要望を聞き過ぎたことが原因だと考えられる。

Song, W., Akiike, A., and Park, Y. W. (2018). Customization management in supplier performance.
Annals of Business Administrative Science.
doi: 10.7880/abas.0180813a Download (Available online October 10, 2018)

カスタマイズ部品取引に関する既存研究では、メーカー側の視点から、協調的な関係を構築することで、カスタマイズに必要なコストが削減できるとしていた。では、サプライヤ側から見るとどうなのだろうか。本稿では日本のサプライヤについて調べた結果、(a)顧客からの提案と顧客への提案の両方が高い場合、サプライヤのパフォーマンスは高くなるが、(b)顧客からの提案のみ高い場合は、サプライヤのパフォーマンスは低くなる。ということがわかった。つまり、サプライヤのパフォーマンスは上意下達的な関係(b)では悪くなり、双方向的な関係(a)の時に良くなることがわかった。

Sato, H. (2018). Are call centers sweatshops?
Annals of Business Administrative Science.
doi: 10.7880/abas.0180830a Download (Available online September 29, 2018)

顧客対応を集中して受け持つ部門であるコールセンターは、当初、(1)ネガティブな側面もあるが、一定程度の専門性を持ち、顧客との接点として企業にとって戦略的に重要な独立性の高い部門とみて研究された。しかし次第に、(2)他部門から孤立している厳しい条件の職場の典型としてみなされるように変化してきた。そのため近年ではネガティブな側面にだけ注目した研究ばかりになり、ポジティブな側面は無視されるようになった。

Ikuine, F. (2018). Positive effect of cost pressure: The formation of new routines and business at Fujitsu.
Annals of Business Administrative Science, 17(4), 183-191.
doi: 10.7880/abas.0180712b Download (Available online August 10, 2018)

企業が新しい知識を手にした時、企業が既に持っていた知識とその新しい知識が融合して新事業が生まれることを期待し、表面的には、そのように見えることがある。しかし本稿で取り上げるFujitsuの新規事業開発の事例では、実際には、新しい知識はほとんど無関係で、別の理由で新規事業開発が進められていた。新しい知識を入手するために多額の出費をしてしまったがために、このままでは投入資金を回収することが不可能になり、そっくりsunk costになってしまうというsunk cost pressureが生まれる。本稿の事例では、その圧力の下で、自分たちが元々ばらばらに保有していた知識を結合する力が発生し、その結果、新規事業が作られていた。

Aizawa, A. (2018). Snow Brand Milk crossed the divide between institutional and competitive isomorphism.
Annals of Business Administrative Science, 17(4), 171-182.
doi: 10.7880/abas.0180711a Download (Available online August 10, 2018)

2000年前後からの日本企業のcompliance活動の発展・普及は、DiMaggio and Powell (1983)が提唱する制度的同型化、つまりパフォーマンスとは無関係に同型化メカニズムが働いた典型例といえる(Aizawa, 2018)。X社は2000年に企業不祥事を起こしたが、直後から開始したコンプライアンス活動は、制度的同型化であった。実は、このときは極端な業績悪化は見られなかったのだが、2002年の不祥事直後には、危機的ともいえる業績悪化に見舞われ、生き残りをかけて、そのコンプライアンス活動の内容を独自のものに大幅に見直すとともに、信用力を取り戻すために基幹事業の分社化、株式の一部譲渡などを行った。実際、経営危機に直面して生き残った企業は似たような手法を用いて信用力の回復に努めている。つまり、同じ会社の不祥事対応でも、淘汰圧力が働かないときは制度的同型化、淘汰圧力が働くときには競争的同型化が起きたと考えられる。

Inamizu, N., & Makishima, M. (2018). Job performance explains work engagement: Curvilinear relations between the two.
Annals of Business Administrative Science, 17(4), 159-169.
doi: 10.7880/abas.0180712a Download (Available online August 10, 2018)

本研究は、インターネット調査より得られた3296名のデータをもとに、work engagement (WE)と職務パフォーマンスの関係の分析を行なった。まず、WEを説明変数とし、自分と同僚の評価差で測られる職務パフォーマンスを目的変数として分析したところ、明確な関係性を見出すことができなかった。そこで、職務パフォーマンスを説明変数、WEを目的変数というように入れ替えて分析したところ、綺麗な逆U字の関係があることが明らかになった。つまり、WEは、職務パフォーマンスが低いないしは高いときに低く、職務パフォーマンスが中程度のときに高かったのである。また、自分と同僚の評価の差ではなく“和”こそがWEと強く関係するという予想のもと分析を行った結果、これらの間に綺麗な線形の正の関係があることも分かった。つまり、自分だけでなく同僚をも高く評価するほど、WEが高まっていたのである。既存研究では、WEが職務パフォーマンスを高めると考えてきたきらいがあるが、このような因果関係が実は逆である可能性を本研究は示唆している。そして、同僚と良好な関係を築いて同僚を高く評価し、互いに切磋琢磨することがWEを高めることを示唆している。

Abe, M. (2018). Do all staff members need to share the same purpose?: The case of kaizen in a Japanese hospital.
Annals of Business Administrative Science, 17(4), 145-158.
doi: 10.7880/abas.0180625a Download (Available online July 25, 2018)

組織が新活動を導入する際は、組織全体でその活動目的を共有する必要があると言われてきた。しかし、改善活動を導入したX病院の事例では、改善活動の目的が職員によって異なるにも関わらず、(a)同じ部署内では、上下隣接する職位にある職員間、(b)異なる部署間では、同じ職位の職員間で、共通する活動目的に訴えるようにして新活動の有用性が伝達されていった。そのため、組織全体で活動目的を共有することなく、新活動が組織全体に普及していったのである。

Kikuchi, H. (2018). The legitimacy acquisition process of Shinkansen speeding up.
Annals of Business Administrative Science, 17(3), 133-143.
doi: 10.7880/abas.0180509a Download (Available online June 15, 2018)

新規性を伴うアイディアは既存組織に中では抵抗を受けやすい。資源を動員するには、何らかの形で正統性を確保する必要がある。JR東海の300系新幹線の開発の場合には、それまでの国鉄が分割民営化され、新幹線収入がそのほとんどを占めるJR東海が誕生したことで、プレイヤーが限定され、組織の大半の賛同を得ることが可能になった。すなわち、支持者の絶対数ではなく割合が向上したことで正統性を獲得できたのである。

Suh, Y. (2018). International allocation of value chains: The emergent strategy of Ikegami Mold Engineering.
Annals of Business Administrative Science, 17(3), 123-132.
doi: 10.7880/abas.0180320a Download (Available online June 8, 2018)

多国籍企業は競争優位を得るために、立地優位性のある場所にバリューチェーン上の特定の活動を配置することで国際分業体制を形成すると説明されてきた。しかし実際には、海外子会社が本国とは異なる経営環境にさらされたことで、創発戦略の結果として国際機能別分業が生じた可能性がある。池上金型工業は金型を製造・販売するために日本、メキシコ、中国に生産拠点を置いている。その中でメキシコ拠点は、他の拠点とは異なり、金型の修理・改造事業をしている。これは事前に意図されたものではなく、メキシコの経営環境から創発された戦略だった。メキシコの産業基盤が金型の製造には適していなかった中で、メキシコ市場には金型の修理・改造需要があり、また池上はそれに対応できる技術力を蓄積していた。そのため、金型の修理・改造という新しい事業が生まれたのである。

Takahashi, N. (2018). Talks with the president raise future expectations.
Annals of Business Administrative Science, 17(3), 109-121.
doi: 10.7880/abas.0180506a Download (Available online June 5, 2018)

未来係数を向上させるにはどうしたらいいのか。X社は、日本全国に事業所を展開する正社員約1300人の大企業であるが、社長が各事業所に視察に行き、従業員たちと対談する機会を設けたことで、そうではない事業所と比べて未来に期待がもてて、未来係数を向上させる効果があったことが調査票のデータから明らかになった。さらに対談後に社長が出席する懇親会への従業員の参加率が80%以上になると、その効果がさらに高まったことがわかった。しかし、社長が交代し、こうした実践が中止されると、効果は失われていく。つまり未来係数は定数ではなかったのである。それを維持するには、不断の実践が必要だったことになる。

Kuwashima, K. (2018). Open innovation and the emergence of a new type of university-industry collaboration in Japan.
Annals of Business Administrative Science, 17(3), 95-108.
doi: 10.7880/abas.0180314a Download (Available online June 1, 2018)

日本では、1990年代半ばから2000年代半ばにかけて、産学連携を促進するために大規模な制度改革が行われた。産学連携というキーワードがマスコミで多数取り上げられ、社会的なブームとなった。しかし、それは一時的なものであり、2003年をピークに下火になった。再び、産学連携が注目されるようになったのは、2010年以降である。この時期、日本では“オープンイノベーション”(Chesbrough, 2003)が流行し、その取り組みの1つとして、新しいタイプの産学連携が登場した。従来、日本の産学連携は、「小規模、短期、個別」の契約が多かった。それに対して、新しいタイプは、「大規模、長期、包括的」な契約に特徴がある。

Byun, S. (2018). A bandwagon with few passengers: Minimill and FINEX in steel industry.
Annals of Business Administrative Science, 17(2), 83-93.
doi: 10.7880/abas.0180311a Download (Available online April 12, 2018)

一般に、既存技術は新技術に代替されていくものだという先入観がある。本稿で取り上げる鉄鋼産業では、かつてChristensen (1997) が、従来の一貫製鉄技術がミニミル技術に代替されると考えていた。この他にも、業界では、従来の高炉技術がFINEX技術に代替されるものだと考えられていた。ミニミル、FINEXどちらの新技術も、既存技術に比べ、コスト面で圧倒的に優位だったからである。しかし実際には、新技術による代替は一部にとどまり、今でも既存技術の補完技術にすぎない。どちらの新技術も品質で課題があり、企業は既存技術を捨てて、新技術に代替することに踏み切れなかったのである。

Inamizu, N. (2018). Creative workplace behavior: The effect of the three behavioral characteristics in office and personality.
Annals of Business Administrative Science, 17(2), 69-82.
doi: 10.7880/abas.0180309a Download (Available online April 11, 2018)

本研究は、オフィスでの行動とクリエイティビティの関係を検証するため、質問票調査を実施した(N=2938)。分析の結果、オフィスでの3つの行動特徴(コラボレーション、フレキシビリティ、デモンストレーション)がクリエイティビティと正の関係があることが明らかとなった。ただし、それらの関係は、個人のパーソナリティによって変わってくることも示された。具体的には、生産的パーソナリティを持つ人は、先の3つの行動特徴を非常に高いレベルで実現できるオフィスでなければ、クリエイティビティを十分に高めることはできない。中程度のレベルのオフィスではそのような人たちのクリエイティビティはあまり高まらないのである。一方、生産的パーソナリティ持たない人は、3つの行動特徴を中程度のレベルで実現できるオフィスでも、クリエイティビティを高められる。しかし、それらの行動特徴を非常に高いレベルで実現できるオフィスにしたからといって、クリエイティビティをさらに高められるとは限らない。つまり、個人の生産的パーソナリティを考慮して、オフィス施策を考える必要がある。

Aizawa, A. (2018). Institutional isomorphism in Japanese firms' compliance activities.
Annals of Business Administrative Science, 17(2), 57-68.
doi: 10.7880/abas.0180130a Download (Available online April 4, 2018)

日本企業によるコンプライアンス活動は一定の発展をみせ普及している。しかし、不祥事を起こした企業2社を含む、多様な業種の7社についてインタビューや公開された資料を基に調べたところ、7社は驚くほど似たコンプライアンスの制度を有していた。これは、日本企業の間では、経団連や政府の影響下でコンプライアンス活動の制度化が進んだからであり、事実、DiMaggio and Powellの制度的同型化のメカニズムが機能していた。そのため、パフォーマンスすなわち不祥事防止の成否とは独立に、コンプライアンス活動の同型化が進んだと考えられる。

Fukushima, Y. (2018). How are we keeping “Who are we?”: Organizational identity of Fujifilm.
Annals of Business Administrative Science, 17(2), 45-56.
doi: 10.7880/abas.0180204a Download (Available online March 22, 2018)

組織アイデンティティを特徴付けるものとして、既存研究では連続性が挙げられる事が多い。しかし、事業環境が激変する現代において、組織はいかにしてアイデンティティの連続性を保つのだろうか。本稿では、FUJIFILM Holdings Corporationの2002年から2015年までの14年分のアニュアル・レポートを、テキストマイニング手法によって分析し、特徴語の変遷を追った。その結果、同社は、主力事業であった写真フィルム市場の急激な縮小の中で、“フィルム”という用語を様々な文脈で使い続ける事で、事業構造の変化に応じて“フィルム”の意味内容を拡張してきた事が判明した。同社のマネジメントはこうしたプロセスを用いて意図的に連続性を持たせる事で、組織アイデンティティの維持に努めていたのである。

Hatta, M. (2018). The role of mailing lists for policy discussions in open source development.
Annals of Business Administrative Science, 17(1), 31-43.
doi: 10.7880/abas.0170904a Download (Available online February 7, 2018)

本論文は、オープンソースソフトウェア開発におけるいわゆる「ポリシー」に関する議論がこれまでどのように行われてきたかを、Debianプロジェクトを中心としたいくつかのプロジェクトのポリシー・メーリングリスト・アーカイブを用いて分析したものである。1990年代末から最近までの約7万通のメールを用い、流量の増減やどのようなトピックが語られていたかを検討した。結果として、流量の面では2005年にピークを迎えたこと、比較的少数の、ポリシー関係のみ登場する投稿者が多くのメールを投稿して議論をリードしていること、および2006年頃からそもそもポリシーだけではなくメーリングリスト全体の流量が減少し、Wikiやchatなどその他に議論の場が移っている可能性があることが示唆された。

Kuwashima, Y. (2018). Structural equivalence explains contagion: A case of cosmetics.
Annals of Business Administrative Science, 17(1), 23-30.
doi: 10.7880/abas.0170920a Download (Available online January 22, 2018)

化粧品は、一見どの商品を使っているのか判断できない。そこで本稿では、顕示性のない財である化粧品について、消費者ネットワークがどのような影響を及ぼすかを分析する。化粧品のクチコミサイトにおけるクチコミを購買行動の代理変数とし、消費者ネットワークと購買行動の関係を社会ネットワーク分析で分析する。顕示性のない財である化粧品においては、直接結合のときだけでなく、ネットワーク内で構造同値の関係にある場合にも同じ購買行動をとることがあることが確認された。

Yamashiro, Y. (2018). Two sides of management in distribution system integration: The case of Harley-Davidson Japan.
Annals of Business Administrative Science, 17(1), 11-21.
doi: 10.7880/abas.0171122a Download (Available online January 17, 2018)

多くのオートバイディーラーは家族経営で、目先の売り上げを志向し、感情面で納得しないと理屈だけでは動かない。Harley-Davidson Japan (HDJ) は、そんな資本関係のないディーラーだけからなる正規代理店制度をとり、直営ディーラーはもたなかった。本稿では、Toshifumi Okui氏がHDJ代表取締役であった1991年から2008年までを対象とするが、その間、HDJは、大型バイクで国内シェアトップを堅持し、他の二輪メーカーからは流通システム統合の成功事例と呼ばれた。ディーラーにHDJの意図する運営をさせるために、HDJの流通システム統合の表面では、制度的なNo control sales zero policy及び人的なmultilayer human relationship building policyが注目された。しかし、それには、裏面での組織トップによる毛筆書簡及び東京裁判が不可欠だった。

Wada, T. (2018). Capability-based cost leadership strategy of Japanese firms.
Annals of Business Administrative Science, 17(1), 1-10.
doi: 10.7880/abas.0171018a Download (Available online November 30, 2017)

Fujimoto (2003) 他が日本の製造企業の強みとして指摘した、現場の生産能力を活用する戦略は、capability-based cost leadership strategy (CBCL strategy)ともいうべきものである。1990年代になると、環境変化によりこの戦略が機能しなくなり、日本の製造企業の国際競争力が低下する。この状況を打破する方策として、Fujimotoは市場パフォーマンスを強化し、高いものづくり品質を消費者にアピールする差別化戦略をとるべきだと主張した。しかし、結局、日本の製造企業の業績回復は、新興国の人件費高騰、為替相場の円安シフトといった、CBCL strategyに合った環境に戻ってからだった。このことは、日本の製造企業の多くが、市場における競争力の強化による差別化戦略への転換ができず、CBCL strategyのままだったことを示唆している。

日本語要約付き既刊論文リスト ABAS Article List


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Volume 11/2012
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