コンテンツビジネス研究会は、テレビゲームなど娯楽性の高いビジネス産業に関する情報交換の場です。

第56回 2018年7月12日(水)※コンピュータ産業研究会と共催

「インボリューション:日本アニメビジネスをグローバルな文脈で理解するための視点について」

報告者
ロンドン大学東洋アフリカ研究院金融経営学部 講師
三原龍太郎氏

日時
2018年7月12日(水) 19:00〜21:00

[講演要旨]
 「日本アニメ産業は海外での人気を収益につなげられていない」と長らく指摘され続けてきた。その理由の一つとしてアニメ産業界の「内向きの姿勢」が挙げられることが多い。日本アニメ産業のこの「内向きの姿勢」をどのように理解するべきだろうか。本発表は、東京のアニメ産業界での12か月に渡るフィールドワークを元に、当該「内向きの姿勢」の社会経済的ダイナミクスを、文化人類学者クリフォード・ギアツらによって提唱された「インボリューション」(内に向かう発展)という概念によって説明することを試みる。さらに、このインボリューションという視点によって、世界における日本のアニメ産業の未来をどのように展望することができるかについても議論する。