赤門マネジメント・レビュー
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査読つき研究ノート
モジュール型産業におけるインテグリティーの獲得
日本工作機械産業の事例
鈴木 信貴
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2010 年 9 巻 9 号 p. 635-662

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抄録

モジュール型産業では、部品メーカーが競争優位を持ち、組立メーカーはなかなか競争優位を獲得することが難しいといわれている。戦後、日本の工作機械産業は、モジュール化によって世界市場を席巻したが、やはり、部品メーカーが競争優位を持ち、工作機械メーカーは競争力を失っていった。本稿では、モジュール化が進展した日本の工作機械産業において、複合加工機の開発に成功したヤマザキマザックの事例から、日本とアメリカという特性が異なる市場を活用し、探索的な技術融合と組織内外の幅広い提携活動によって、段階的に製品のインテグリティーを高め、競争優位を獲得したケースを分析する。

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© 2010 特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
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