2007 年 6 巻 11 号 p. 523-542
石油化学産業では日本企業は外国技術を積極的に導入していったことが指摘されているが、日本企業がどのようにパートナーを選択したのかに関してはほとんど議論されてこなかった。そこで、本稿では石油化学産業を対象にして、ライセンス・パートナーの選択の動機として、技術の吸収や技術の質があったのかどうかを統計的に検証した。そして、分析結果から日本企業がパートナーを選択する基準として、技術の吸収の容易さがあり、自社と比較したパートナーの技術水準が重要であったことが明らかになった。