赤門マネジメント・レビュー
Online ISSN : 1347-4448
Print ISSN : 1348-5504
ISSN-L : 1347-4448
解説
ネットワーク可視化の技法
NetDrawの使い方
竹嶋 斎稲水 伸行
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 4 巻 7 号 p. 365-386

詳細
抄録

連載「ネットワーク分析と可視化の技法」の第三部である「ネットワーク可視化の技法―NetDrawの使い方」では、UCINETに組み込まれているネットワーク描画ソフトウェア、NetDrawの解説を行う。NetDrawは、Steve Borgatti氏によって作成された、ネットワークの描画に特化したフリーソフトである。第二部で紹介したPajekと異なり、NetDrawではネットワーク分析の指標を計算することはできない。しかし、ドット単位でのノードの位置調整やフルカラー1677万色に対応した色表示などが行え、Pajekよりも豊富な描画機能を有しているといえる。特に、図を平易なルールで書かれたプログラムファイルとして保存できる機能は秀逸である。「VNAファイル」と呼ばれているこのファイルはテキストエディターで開くことができる。そのため、WEBサイトに用いられているHTMLファイルのように、ビジュアル的な編集をテキストベースで行えるのである。本解説は3-1から3-10までの10項目で構成されている。前半の3-1から3-5では、NetDrawの基本的な操作法を簡潔に解説する。後半の3-6から3-10では、VNAファイルと図の関連性を紹介しつつ、テキストベースで見やすく美しい図を作成する方法を説明していく。本解説では、ネットワーク分析の指標などにはふれず、ネットワークの描画だけに焦点を絞って解説しているが、本解説がネットワーク可視化の技法習得の入り口になれば幸いである。

著者関連情報
© 2005 特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
前の記事 次の記事
feedback
Top