2003 年 2 巻 3 号 p. 115-122
わが国の部品や素材メーカー、コンサルティング企業などのB2B ビジネスは、総じて「取引先第一、目立たぬように」という黒衣(くろこ)的なメンタリティが支配的だった。「高い技術力があれば、結果は後からついてくる」「誠意を尽くして営業すれば、取引先に理解してもらえる」と信じるB2B企業の経営者は多い。果たしてそうだろうか。今一度、会社のビジョンやベクトルを鮮明にし、メッセージを内外に発信することは、経営の求心力を高めるだけでなく、無形のブランド資産を醸成するのに不可欠な作業だ。