2003 年 2 巻 2 号 p. 47-54
これまで広く論じられてきたブランド論は、消費者に直結する消費財メーカーやサービス、いわゆる「B2C」ビジネスが主な舞台だった。だが、消費者との直接の関係が薄い、素材や部品メーカーなど「B2B」ビジネスでも、ブランド戦略が重要だという認識が高まっている。日本でも最近、素材・部品メーカーの間でブランド構築の観点から経営手法を見直す動きが出てきた。中でも、消費者に直接・間接的にアプローチして、ブランド・イメージを醸成することでビジネスを優位に展開する試みが注目されている。これを「B2B2C」戦略と名づけ、解説する。