2013 年 12 巻 9 号 p. 613-652
本稿では、フォルクスワーゲンや日産、マツダ、トヨタにおける新たな車両開発アプローチをとりあげ、その概要と製品開発戦略における意義を考察する。開発車種の多様化や車両自体の複雑化への対応とコスト削減の両立を図るべく各社とも共通化に取り組んでいるが、共通化の考え方やアプローチにはそれぞれ独自性がある。本稿では、前半において各社の取り組みを整理した上で、後半では設計情報の繰り返し利用化、各社によるアプローチの相違、サプライヤーへの影響について考察を行う。