2010 年 9 巻 7 号 p. 533-548
通信・放送融合が議論され始めたのは大分前の話であるが、いまだ具体的なイメージは定まっていない。しかし、最近になってデジタル放送が本格化し、また通信もより高速化されるなど、環境が整いつつある。本稿では、まず通信・放送融合をめぐる環境の変化を論じ、それに伴った最近の通信側の取り組み、放送側の取り組みの説明を行い、実際行われた放送・通信融合サービスの事例として、放送印刷の事例を取り上げる。また、マルチメディアコンテンツ配信の次世代サービスモデルと放送・通信融合の進化モデルを提案する。