赤門マネジメント・レビュー
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コンピュータ産業研究会報告
大規模オンラインディスカッション「InnovationJam」
企業における集合知の活用
村上 明子
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2009 年 8 巻 6 号 p. 351-364

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抄録

IBMでは、世界中の社員やその家族、そして彼らの顧客の意見を集め、活用するために、「Jam」と呼ばれるオンラインディスカッションを開催している。Jamは数日間に期間を限定して行うオンラインディスカッションのイベントであり、そこから生まれたアイデアは、IBMの実際の戦略として実行に移されている。このようなイベントであるJamに対して多くの参加者を得るためには、参加意欲の促進、参加者の役割と明確化、議論の目的とテーマの明確化、発言分析とアクションプランが必要である。本稿では、2006年と2008年に行われたInnovationJamの例を挙げ、Jamとは多くの情報を参加者に提供すること、そのために発言に意義を持たせることが重要であることを示す。また、ディスカッションの結果を参加者にフィードバックする際に用いるディスカッション分析ツールについても説明する。

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© 2009 特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
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