赤門マネジメント・レビュー
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コンピュータ産業研究会報告
中国液晶テレビメーカーの実態と企業戦略
中国企業2社の事例
新宅 純二郎善本 哲夫立本 博文許 経明
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2007 年 6 巻 2 号 p. 67-78

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抄録

中国における急速な液晶テレビ市場の拡大を主導しているのは、ローカル企業である。こうしたローカル企業の躍進は、液晶テレビがモジュラー型製品であり、ローカル企業が得意とする典型的なアーキテクチャ特性を持っていることが、その要因となっている。液晶テレビの主要部品である液晶パネルやチップセットを外部から調達し、組み立てる。これはシャープの一貫生産とはまったく異なり、パネルは三星から調達し、独自の画像処理エンジンで差別化を図るソニー形式でもない。中国では、モジュラー型製品領域でローカル企業の乱立する傾向が強い。ローカル企業の市場参入が急速であったのは、液晶テレビのアーキテクチャが、モジュラー化したからであった。ところが、こうした参入者の多いモジュラー型製品市場では、価格競争が激しくなりやすい。携帯電話やVCDプレーヤなど、過去のモジュラー型製品市場を振り返れば、ローカル企業は同質的製品の低価格化により事業採算性が悪化してきた。本稿が事例として取り上げるローカル企業は、こうした経営環境から抜け出す試みを展開し始めている。変革が求められるローカル企業の戦略と動向を考察し、報告する。

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© 2007 特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
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