2011 年 10 巻 2 号 p. 113-124
ここ数年、米国を震源地として知的財産への新たな投資と流通の仕組みが登場してきた。中でもインテレクチュアル・ベンチャーズ(IV)社は、「インベンションキャピタル(発明資本)」をスローガンに掲げ、世界の“知”の囲い込みを目指している。彼らのビジネスの先には、「インベンションキャピタル・マーケット(発明資本市場)」の実現も視野に入り、知財戦略は大きな転換期を迎えている。そうした動きの中で、日本は産業競争力強化のためにどのような知財インフラを整備し、新たなビジネスモデルを構築していくべきか、今こそ大胆な発想の転換が求められている。